あなたの知りたい介護が見つかる、つながる

介護の副業・フリーランスや単発バイトの場合は確定申告が必要?年末調整や源泉徴収票との違いについても解説

こんにちは。けあむすび編集部です。

今回は、介護の副業・フリーランスや単発バイトの場合は確定申告が必要?年末調整や源泉徴収票との違いについても解説していきます。

パソコンを操作するエプロン姿の女性

介護の副業・フリーランスや単発バイトの場合は確定申告が必要?
年末調整や源泉徴収票との違いについても解説

介護の副業をしている方、単発バイトやフリーランスとして働いている方にとって、確定申告や年末調整についての悩みはつきものです。

「会社員として働きながら副業をしているけれど、確定申告は必要?」「単発バイトやフリーランスとして働いている場合には年末調整はできないの?」など、ケースごとにさまざまな疑問があるでしょう。

この記事では、確定申告と年末調整の違いについてわかりやすく説明すると同時に、源泉徴収票など手続きにおいて登場する書類についても紹介します。確定申告や年末調整の基本的な事項をチェックしておきましょう。

正社員、副業あり、ダブルワークなど、働き方によって、年末の手続きは変わります。

それぞれの働き方に応じた必要な手続きなどもご紹介。ケースごとの例を挙げながら解説しますので、ご自身の年末の手続きの際にぜひ参考にしてみてください。

介護の副業は確定申告が必要?

介護の副業をしている場合、確定申告が必要かどうかは気になるポイントです。

結論から言えば、ケースによって異なるため、自分が対象になるか確認する必要があります。

まず、会社員として働きながら副業をしている場合、副業として得た所得(収入から必要経費を差し引いた金額)が20万円を超えると確定申告が必要です。20万円以下であれば所得税の確定申告は原則必要ありません。

一方、フリーランスや個人事業主として働いている場合、副業の有無にかかわらず、所得が基礎控除の範囲を超えると確定申告が必要になります。なお、2025年の税制改正により、基礎控除は従来の48万円から原則58万円に引き上げられました。

なお、会社で年末調整をしている場合や確定申告をしている場合は、自治体に確定申告のデータが連携され、そのデータをもとに住民税額が決定されます。そのため、所得税の確定申告をしていれば、住民税申告を改めて行う必要はありません。しかし、確定申告をしていないけれど所得がある場合、住民税の申告が必要になることがあるので注意しましょう。

区分 確定申告 住民税申告
正社員のみ 不要 不要
正社員+副業20万円以下 不要 必要
正社員+副業20万円超 必要 不要
フリーランス・個人事業主 必要(基礎控除超) 不要

年末に必要な税務上の手続きとは

確定申告書と電卓とボールペン

確定申告と年末調整の違いとは?

年末調整や確定申告など、年末になるとさまざまな税の手続きが必要になります。

正社員の場合、ダブルワークをしている場合、副業をしている場合など、それぞれのケースによって手続きが異なります。

まずは、「年末調整や確定申告とは何か」という点から整理してみましょう。

年末調整とは何か?

年末調整とは、会社員などの給与所得者がその年に納めるべき所得税の最終的な清算手続きのことです。毎月支払われる給与では、概算の所得税額が天引きされる形で源泉徴収されています。年末調整とは、この源泉徴収された税額と、12月末時点の正確な年税額の差額を計算し、還付または追加徴収する手続きです。通常は11月から12月の間に会社が主体となって実施します。

まず、企業側が年末調整に必要な書類を従業員に配付し、必要な情報を記載したのち提出してもらいます。その後、企業は提出された書類を基に所得税を再計算して精算を実施。最終的に、企業側が税務署や市区町村に書類を提出するという流れで行います。

会社員本人が提出すべき書類は、主に以下の3つです。

給与所得者の扶養控除等(異動)申告書

給与所得者の扶養控除等(異動)申告書は扶養家族の有無を確認するための申告書です。給与をもらっている方が扶養控除や配偶者控除などの控除を受けるために提出します。年末調整を行う上で必須となる書類です。

給与所得者の基礎控除申告書 兼 配偶者控除等申告書 兼 所得金額調整控除申告書(基礎控除申告書)

給与所得者の基礎控除申告書 兼 配偶者控除等申告書 兼 所得金額調整控除申告書(基礎控除申告書)とは、年末調整で所得控除(基礎・配偶者・所得金額調整)を受け、税負担を適正にするための申告書です。合計所得金額が2,500万円以下である場合、合計所得金額に応じて最大95万円が控除される制度です。

給与所得者の保険料控除申告書

給与所得者の保険料控除申告書は、生命保険、地震保険、社会保険料の控除申請書です。各種保険料控除を受けるために提出します。該当する場合には、加入している保険会社から送付される「保険料控除証明書」の添付が必要です。

上記の書類のほか、対象となっている場合には、住宅借入金特別控除申告書、前職の源泉徴収票、障害者手帳のコピーなどの添付が必要になります。

年末調整の対象となるのは会社に所属している従業員で、これにはパートやアルバイトも含まれます。

単発バイトの場合、基本的にはバイト先が主たる勤務先でないケースが多いため、年末調整の対象外になるのが一般的です。ただし、年末時点でその会社に在籍している場合には、対象になる可能性もあります。ご自身が所属している会社で年末調整の対象になるかどうかは、各企業の担当部署にご確認ください。

確定申告とは何か?

確定申告は、1月1日から12月31日までの1年間に得たすべての所得を計算し、税務署へ申告・納税する手続きのことです。基本的には翌年の2月16日から3月15日の間に申告・納税を行います。

対象となるのは、個人事業主、フリーランス、副業所得がある会社員などで、原則として以下の条件に当てはまる場合に確定申告が必要になります。

個人事業主・フリーランス

個人事業主・フリーランスの場合は、所得から各種控除を差し引いた結果、所得が生じる場合に確定申告が必要です。年間の所得が基礎控除を超える場合が対象となります。ただし、控除により納税額が0円でも申告を行うケースがあります。

副業がある会社員

副業している会社員の場合は、給与以外の所得が20万円を超える場合に申告が必要です。また、2か所以上の会社から給与をもらっており、所得の合計が20万円超の場合にも申告が必要になります。

確定申告と年末調整との違い

確定申告とは「個人が1年間の全所得を計算して税務署へ申告・納税する手続き」、年末調整とは「会社が社員の所得税を年末に清算する手続き」を指します。

それぞれの違いを簡単に整理してみましょう。

 

確定申告と年末調整の違い

  確定申告 年末調整
実施する主体 本人 勤務先
対象者 個人事業主、副業をしている人等 社員、パート、アルバイト
内容 個人が1年間の所得を申告 勤務先が社員の所得税を清算
場所・提出先 税務署 勤務先

年末調整が終わると、1年間の給与・賞与総額と納めた所得税額が記載された「源泉徴収票」が勤務先から交付されます。副業など、給与以外の収入があり確定申告を行う場合には必要になります。そのため、交付されたら大切に保管しましょう。

副業や兼業で2つ以上の勤務先から給与を受け取っている場合でも、本業である1つの勤務先でしか年末調整はできません。その場合、本業の勤務先で行った年末調整は、副業先の収入を含めていない金額で所得税計算を行っています。複数の勤務先があり、そのうちの1か所のみで年末調整を行っている場合や、どの勤務先でも年末調整を行わない場合については別途確定申告が必要になります。

年末調整や確定申告で登場する書類

給与所得の源泉徴収票

年末調整や確定申告で登場する書類とは

年末調整や確定申告で使用する書類には、どのようなものがあるのでしょうか。代表的なものをご紹介します。

源泉徴収票

源泉徴収票は、1月1日から12月31日までの総支給額と、天引きされた所得税額を証明するものであり、会社員などの公的な収入証明書です。1年間の収入や所得税の金額がわかる重要な書類となります。

会社員のように給与を得て働いている方なら「給与所得の源泉徴収票」、勤め先を退職して退職手当を受取った方なら「退職所得の源泉徴収票」が発行されます。「給与所得の源泉徴収票」は、基本的には勤務先の企業が年末調整を行った後、翌年1月31日までに交付されるものです。年末調整を行わない場合でも源泉徴収票は発行されますが、その場合は「年調未済」のものとなります。

なお、アルバイトなどで、給与年収が103万円以下の場合でも源泉徴収票は発行されます。

単発バイトの場合の源泉徴収票の取り扱い

給与の支払いを受けた場合、勤務先から源泉徴収票が交付されます。企業が労働者に対して給与を支払う際には、原則として源泉徴収が必要であり、これは日雇い・単発バイトの場合も同様です。

源泉徴収票が交付されていない場合、勤務先に依頼することで発行してもらうことができます。ただし、1日に支払われる給与額や勤務条件によっては、例外的に源泉徴収が行われないケースもあります。源泉徴収された税金は、確定申告を行うことで還付される可能性や追加徴収が生じる可能性があるため、受け取ったら必ず内容を確認しましょう。

副業とは何か?兼業・ダブルワークとの違い

介護職の副業をしている方は少なくありません。副業をしている場合の税務手続きの方法を知る前に、まずは、介護に限らず副業とは何を指すのか、兼業やダブルワークとはどこが違うのかを解説します。

副業・兼業・ダブルワークとは

働き方 一般的な意味 一例
副業 本業+サブの仕事を行うこと 正社員+アルバイト
兼業 本業と同程度の仕事を並行して行うこと 正社員+フリーランス
ダブルワーク 2つの仕事を掛け持ちすること アルバイト+アルバイト

副業・兼業・ダブルワークは、いずれも本業とは別に仕事を持つ働き方を指す言葉です。

一般的に、副業は本業のほかに収入を得る仕事を指し、兼業やダブルワークは複数の仕事を掛け持ちする働き方として使われます。ただし、これらの言葉に明確な法律上の定義はありません。

副業についてはこちらの記事でも詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。

副業における確定申告のやり方とは?年末調整との違いも解説

確定申告の文字とお金のレプリカ

確定申告のやり方とは?

副業を行った場合、確定申告を行う必要があるのでしょうか。

ここでは、介護副業における確定申告のやり方や注意点を解説します。

副業で確定申告が必要になる場合とは?

副業で確定申告が必要かどうかは、「副業の所得金額」と「働き方(給与か報酬か)」の組み合わせで判断します。

1.所得税の申告が必要な「20万円ルール」

まずは収入と所得の違いをおさえましょう。収入とは1年間に得られた給与や売上の金額の合計のことを指します。そして、所得とは収入から経費を差し引いた金額のことです。確定申告が必要になるのは、副業の「所得」が20万円を超えた場合です。

本業で年末調整を受けている給与所得者の場合、副業等による所得(売上から経費を引いた金額)が年間20万円を超えると、所得税の確定申告が必要です。主たる勤務先である1か所で年末調整を行っている場合には、副業の所得が20万円を超えたら確定申告が必要になると覚えておきましょう。

2.副業が給与収入の場合

本業以外の給与収入がある場合、原則として年末調整は1か所でしか行えないため、確定申告が必要になるケースがあります。2か所以上から給与の支払いを受けている場合には、年末調整されなかった給与の収入金額と給与所得・退職所得以外の所得金額との合計額が20万円を超えたら確定申告が必要になります。

なお、副業が給与の場合、源泉徴収税額が多めに計算されることがあり、確定申告によって払いすぎた税金が戻ってくる(還付される)こともあります。

3.住民税の申告について

所得税の確定申告が不要な「20万円以下」のケースでも、住民税にはこのルールがありません。副業所得がある場合、原則としてお住まいの市区町村へ住民税の申告が必要です。ただし、副業先から自治体へ給与支払報告書などが提出されている場合は申告不要となることもあり、判断が難しいケースがあります。迷った場合は自治体へ確認するか、念のため申告しておくと確実です。

副業で使用する確定申告の所得区分

所得区分はいくつかありますが、ここでは副業に該当することが多い区分を解説します。 

給与所得

勤務先から受ける給与・賞与などの所得のことです。例えば、副業として長期アルバイトをしている場合には、給与所得の区分を使用します。

なお、2社以上の会社で勤務している場合は要注意。年末調整されていない給与と、給与以外の所得の合計が20万円を超えると確定申告が必要になるので、忘れずに手続きを行いましょう。

例えばアルバイトの掛け持ちをして複数の会社から給与を受け取っている場合、年末調整をしてもらえるのは1社だけです。そのため、年末調整されなかった給料と、給与・退職所得を除く他の所得の合計が20万円を超える場合には確定申告をしなければいけません。

事業所得

事業所得とは、事業を行うことによって生じる所得のことです。業務委託契約などで仕事を得ている場合は、事業所得の区分を利用するケースが多くなります。

事業所得の金額は、総収入金額から収入を得るために必要となった費用を差し引いて計算します。

介護職における個人の副業収入は、基本的には事業所得または雑所得のいずれかに該当します。事業所得に該当するかどうかは、社会通念上「事業」と言える程度で活動が行われているかどうかで判断します。

なお、事業所得として申告する場合は、記帳や帳簿書類の保存が必要です。実際に確定申告する際には、税務署や税理士などの専門家に相談しましょう。

雑所得

他の所得区分に該当しない所得は、雑所得に該当します。

例えば以下の場合は雑所得となります。

  • 帳簿管理などの事業としての体制が整っていない
  • 収入規模や活動実態から事業としての継続性が認められない
  • 副業が一時的または片手間で行われている

これらはあくまで目安ですので、不安がある場合は専門家へ相談してください。

副業の確定申告に必要な書類

確定申告には複数の書類が必要になります。

ここでは、副業を行っている場合に必要になる書類を紹介します。

確定申告書

会社員や個人事業主など、いずれの場合においても「確定申告書」の提出が必要となります。かつては「確定申告書A」と「確定申告書B」の2種類がありましたが、2023年1月に「確定申告書A」が廃止され、現在では1種類に統一されています。

確定申告書の用紙を税務署で配布しているほか、e-Tax(電子申告)による申告も可能です。e-Taxは国税庁ホームページの「確定申告書作成コーナー」から、画面の手続きに従って操作・入力するだけで簡単に申告手続きができます。

本人確認書類またはマイナンバーカード

確定申告書を提出する際は、本人確認書類のコピーを添付するか、税務署で原本を提示する必要があります。マイナンバーカードがある場合は、本人確認書類として使用できます。

もしマイナンバーカードがない場合は、「通知カード」(氏名や住所などに変更がない、もしくはただしく変更手続きを行っている場合に限る)または「マイナンバー付きの住民票の写しまたは住民票記載事項証明書」のどちらかに加え、本人確認書類の2つの書類が必要です。なお、e-Tax(電子申告)を行う場合には、電子証明書が有効なマイナンバーカードが必要になります。

源泉徴収票や報酬の支払調書(支払調書は発行されない場合もあり)

確定申告には源泉徴収票の内訳を記載する箇所があります。申告書への添付は不要ですが、正確な手続きを行うためにも、発行された源泉徴収票はなくさないように保管しておきましょう。

報酬を受け取ったとき、支払調書が発行されるケースがあります。こちらも添付の必要はありませんが、確定申告の際は手元に用意しておきましょう。なお、支払調書は企業側に発行義務がありません。発行されなかった場合には、収入に関する書類を用意する必要があります。

本業や副業の収入および経費に関する書類

銀行口座の入金履歴や、収入金額や必要経費を記載した帳簿など、収入や経費に関する書類が必要です。請求書、納品書、送り状、領収書など、仕事の際に発行された書類はきちんと保管しておきましょう。

確定申告の提出方法

確定申告書は、持参・郵送・e-Tax(電子申告)の3つの方法で提出できます。

持参

作成した確定申告書を、所轄の税務署の窓口に直接持参して提出する方法です。夜間など、窓口が閉まっている時間には、税務署の時間外収受箱への投函も可能。確定申告書を持ち込むことで、その場で控えを発行してもらえるほか、書類の不備があれば確認してもらえるメリットがあるのが特徴です。

一方で、確定申告期間には窓口が混雑する可能性があります。特に、申告期限日が近づくと混雑が予想されるため、早めの対応を心がけることが重要です。

郵送

確定申告書を税務署または業務センターに郵送して提出する方法です。郵送の場合、通信日付印(消印)が押された日が提出日とみなされます。当面の間の対応とはなりますが、控えが必要な場合は、控用の書類と、切手を貼った返信用封筒を同封しましょう。

郵送提出のメリットは、税務署へ出向く手間を省ける点や、混雑を回避できる点です。一方で、書類に不備があった場合でもその場で確認してもらえない点や、郵送費用がかかる点がデメリットと言えるでしょう。

e-Tax(電子申告)

e-Taxは、国税庁のウェブサイト「確定申告書等作成コーナー」で作成した申告書を、電子申告することができるシステムです。電子申告を行うには、電子証明書(署名用・利用者証明用)が搭載され、かつ有効期限内であるマイナンバーカードが必要になります。

e-Taxを利用する場合、自身の都合の良いタイミングで申告手続きを完了することが可能です。電子申告をする場合には、パソコンやスマートフォン、マイナンバーカードの読み取りに対応したカードリーダーライターなどを用意しておきましょう。準備は必要ですが、あらかじめ用意しておけば、効率的に確定申告書を提出できます。

申告方法についてはリンク先のページでも案内がありますので、参考にしてください。

【申告書の提出】|国税庁

介護の副業で気をつけたい税金のポイント

介護を副業にしている場合に気をつけたいポイントがいくつかあります。

1.業務委託・単発バイトは、所得額によって確定申告が必要になる場合がある

給与収入となるアルバイトなどに加え、業務委託や単発バイトの場合でも、副業としての所得が年間20万円を超えた場合には確定申告が必要になります。例えば、年間に本業で200万円、業務委託で10万円、単発バイトで20万円の所得を得ている場合、副業所得の合計額は30万円となるため、確定申告が必要です。

2.夜勤手当・深夜割増も所得として申告対象

夜勤手当、深夜勤務手当、深夜残業手当はすべて給与として所得税や住民税の課税対象となります。夜勤バイトなどをしている場合でも、副業の所得に関する手続きは変わりません。通常の給与に加え、夜勤手当や深夜割増手当、残業手当などもすべて所得として申告を行いましょう。

3.「交通費込みの報酬」は、交通費分にも税金がかかる

通勤手当込みで時給や日給が支払われる場合、交通費分にも税金がかかるという点に留意しておきましょう。通勤手当には一定の非課税限度額があり、その範囲内であれば通常は課税対象になりません。しかし、なんらかの事情で給与として課税処理されてしまっているケースがまれにあります。その場合、会社に「通勤交通費証明書」の発行を依頼し、自分で確定申告を行うことで見直される可能性があります。ただし、企業側に通勤交通費証明書の発行義務はありません。したがって、証明書の発行に対応してくれる企業が少ないのが実情です。

業務委託費などの報酬の場合、全額を売上(収入)として計上し、実際にかかった交通費は「旅費交通費」として必要経費に算入して確定申告します。交通費を経費計上するには、領収書やレシートは証憑書類として保管しておく必要があります。なお、領収書やレシートがない場合でも、交通系ICカードの利用履歴などで金額・日付・区間を確認できれば経費として計上できる場合があります。

4.複数の事業者・マッチングサービスを利用すると、収入の把握が煩雑になりやすい

複数の企業で仕事をしている方もいますが、取引先が多いとその分収入などの把握が難しくなってしまいます。

例えば、本業のほかに副業として単発バイトを年に10回行っている場合。すべて同じ単発バイト会社(A社)の仕事を受注するケースでは、年末にA社から源泉徴収票の発行を受けて、確定申告を行うことで年末の手続きは完了します。一方で、単発バイトを複数の会社(A社・B社・C社)から受注しているケースでは、それぞれの会社から源泉徴収票の発行を受けたうえで、それを用いて確定申告をする必要があります。1回のみの勤務であったときなど、状況によっては源泉徴収票等の発行を受けられない場合もあるでしょう。その際には、自身でつけた帳簿などを利用する必要があります。日ごろからの正確な記帳・管理が求められます。

このように、複数の事業者やマッチングサービスを利用した場合には、確定申告の手続きが煩雑になってしまうデメリットがあります。

こんな場合はどうする?働き方別のケーススタディ

CASEの文字と虫眼鏡

働き方別のケーススタディ

正社員として働いている場合、正社員に加えて単発バイトをしている場合、副業としてフリーランスをしている場合など、それぞれのケースを見ていきましょう。

正社員として働いている場合

正社員として会社で勤務している場合には、会社にて年末調整が行われるため、基本的に確定申告は不要です。年末調整が終わると、会社から「源泉徴収票」が交付されます。

なお、控除の申請や20万円超の副業所得がある場合は別途確定申告が必要です。

正社員+年間20万円以下の副業(アルバイト)をしている場合

正社員として働いている会社で行われる年末調整のみで、確定申告は不要です。

なお、副業(アルバイト)所得が年間20万円を超えた場合には、確定申告を行いましょう。

なお、副業所得が少額で所得税の確定申告が不要な場合でも、住民税の申告は必要になることがあります。

正社員+年間50万円の副業(アルバイト・フリーランス等)がある場合

会社での年末調整に加えて、自身で確定申告を行う必要があります。

会社から年末調整後に交付された源泉徴収票(年末調整済み)と、副業先から交付された源泉徴収票(年調未済)や支払調書等、収入の明細がわかる書類などを準備しておきましょう。

アルバイトを掛け持ちしており、それぞれ年間100万円ずつの額面(収入)がある場合

どちらかのアルバイト先で年末調整を行ったうえで、さらに確定申告が必要です。基本的には収入が多い方の勤務先で年末調整を行います。

このケースではそれぞれ100万円ずつの収入があるため、確定申告が必要です。両方のアルバイト先から交付された源泉徴収票を準備しておきましょう。

フリーランス+年間30万円の単発バイトをしている場合

自身での確定申告が必要です。本業となるフリーランス(個人事業主)としての事業所得に加え、単発バイト先から発行された源泉徴収票を準備しておきましょう。

介護の副業やフリーランスをするうえでのよくある質問

介護の副業やフリーランスとして働くうえでのよくある質問をまとめました。

Q1: 副業している場合は確定申告が必要ですか?

副業をしている人すべてに確定申告が必要なわけではありません。

基本的に、副業の年間所得が20万円を超えている場合は確定申告が必要です。

ただし、副業収入があり確定申告をしない場合は、別途居住地がある自治体へ住民税申告をする必要がありますので注意しましょう。

Q2: 長期アルバイトを掛け持ちしていますが、年末調整はできますか?

年末調整はどちらか一方の企業でのみ可能です。なお、掛け持ち先(副業先)の企業からの年間所得が20万円を超えている場合は確定申告が必要です。

基本的にはメイン勤務先となる収入の多い方の企業で年末調整を行い、源泉徴収票の発行を受けます。さらにもう一方の企業からも源泉徴収票(年調未済)の発行を受け、確定申告を自身で行う必要があります。

また、もう一方の企業の年間所得が20万円を超えない場合、所得税の確定申告は不要です。ただし、住民税の申告には20万円以下のルールが適用されません。そのため、副業による所得があり、所得税の確定申告をしない場合は、忘れずに住民税申告をするようにしましょう。

Q3: 単発バイトでも源泉徴収票は発行されますか?

単発バイトでも源泉徴収がされている場合は、たとえ1日だけの勤務であっても源泉徴収票を発行してもらうことが可能です。源泉徴収票は、退職後1か月以内または翌年1月31日までに交付されます。確定申告で税金を納めたり(納税)、払いすぎた税金を戻してもらったり(還付)する際に必要な書類ですので、勤務先に依頼して必ず入手しておきましょう。

まとめ

所得に関する税務手続きには、年末調整や確定申告があります。年末調整とは企業側が行う手続き、確定申告は働き手が自ら行う手続きです。

基本的に、企業と雇用関係を結んで働いており、20万円を超える副業をしている場合は、所得税の確定申告が必要になります。なお、副業をしていない、または副業の所得が20万円以下の場合は所得税の確定申告は不要。年末調整のみの手続きで大丈夫です。

ただし、副業をしており所得税の確定申告をしない場合は、住民税の申告が必要になりますので、忘れずに手続きを行いましょう。

介護職で副業をすることは珍しいことではありません。介護の副業としては、アルバイトや派遣、単発バイトなどさまざまな方法があります。本業のほかに仕事をしている方は、年間所得20万円のラインに注意し、これを超えた場合は忘れずに確定申告を行いましょう。

税務系の不安がある場合は、税務署や税理士などの専門家に相談することをおすすめします。

クラウドケアでは、単発のお仕事をたくさんご用意しています。

スキルや都合に合わせて無理なくお仕事をしていただけますので、ぜひクラウドケアのお仕事もチェックしてください。

運営:クラウドケア

サービスを見る ›