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住み込みの家政婦・お手伝いさんに介護って頼めるの?費用や注意点、メリット・デメリットを解説!

こんにちは。けあむすび編集部です。
今回は、「住み込みの家政婦・お手伝いさんに介護を頼むことができるのか」について、学んでいきます。

家事代行サービスの女性と老夫婦

住み込みの家政婦・お手伝いさんに介護って頼めるの?
費用や注意点、メリット・デメリットを解説!

住み込み家政婦・住み込みお手伝いさんは、自宅に住み込んで家事代行や身の回りのサポートをしてくれる存在です。高齢化社会が進むにつれて、通常の家事以外にも、介護を依頼したいという需要が高まっています。

住み込み家政婦・住み込みお手伝いさんに介護を頼むことはできるのでしょうか。この記事では、頼める介護の範囲やメリット・デメリットなどを詳しく解説します。住み込み家政婦・住み込みお手伝いさんサービスを上手に活用して、無理なく快適な生活を送りましょう。

住み込み家政婦・住み込みお手伝いさんとは

キッチンに立つ家事代行サービスの女性

住み込み家政婦・住み込みお手伝いさんとは

住み込み家政婦や住み込みお手伝いさんは家事代行を中心に、日常生活を送るうえでのさまざまなサポートをしてくれます。住み込み家政婦・住み込みお手伝いさんの仕事内容とはどのようなものなのでしょうか。また、仕事のひとつとして介護を頼むことはできるのでしょうか。住み込み家政婦・住み込みお手伝いさんについて解説します。

住み込み家政婦・住み込みお手伝いさんの仕事内容

住み込み家政婦や住み込みお手伝いさんの仕事内容は、日常的な家事の範囲であれば対応可能です。基本的には通いや時間制の家政婦・お手伝いさんと仕事内容は同じで、掃除、洗濯、料理、買い物など、家事代行がサービスの中心となります。

住み込みの場合は、家に泊まり込みで家事代行をしてくれるのが特徴。24時間、早朝や深夜であっても急な対応をしてもらいやすく、時間制の家政婦・お手伝いさんと比べて、家事全般を任せられるメリットもあります。

家政婦・お手伝いさんの費用相場

家政婦やお手伝いさんは、医療保険や介護保険が基本的に使用できず、自費で受けられるサービスのひとつ。時間単位での契約が一般的で、東京都内の平均的な時間制料金は以下の通りです。

  • 1時間:1,700~3,000円程度
  • 3時間:5,000~7,000円程度(午前中のみ利用の場合など)
  • 8時間:13,000~25,000円程度(1日利用の場合など

住み込みの場合は1日10~12時間程度の契約で、日給あたりおよそ20,000~35,000円程度。月給だと30~70万円ほどかかることもあり、拘束時間が長い分料金も比較的高くなるのが特徴です。家政婦・お手伝いさん用の居室提供はもちろん、水道光熱費や食費なども雇用側の負担になります。加えて、家政婦紹介所等を介して雇用した場合は、別途手数料や紹介料が必要になることもあるため、一般的に時間制の家政婦・お手伝いさんよりも費用は高額になると言えるでしょう。

なお、実際の料金は、仕事内容、地域、求人者の要望等によって大きく異なるので注意が必要です。また、地方と都市部の相場、事業所ごとの料金設定にも差がありますので、利用を検討している場合には事前によく確認しておきましょう。

家政婦・お手伝いさんに介護は頼めるの?

女性が食事をする姿を見守る家事代行サービスの女性

家政婦・お手伝いさんに頼める介護サービスとは

あくまでも、家政婦やお手伝いさんに頼めるのは「家事代行業務」です。介護の仕事はヘルパーなどのスキルが必要であるため、一般的な家政婦やお手伝いさんに介護を依頼するのは難しいと思ってください。
ただし、なかには家政婦やお手伝いさんにも頼める介護の範囲があります。まず、介護にはどのようなものがあるのかを知っておきましょう。

そもそも「訪問介護」とは?

自宅にヘルパーなどが訪問して介護を行うのが訪問介護です。訪問介護の内容や介護保険について簡単に解説します。

介護保険サービスについて

介護保険は、社会保険制度のひとつであり、65歳以上または40~64歳の特定疾病がある人を対象にした制度です。基本的には要介護・要支援認定を受けた人に対して、生活に必要な介護(支援)サービスが提供されています。

要介護・要支援認定を受けて介護サービスを利用した場合、利用者の収入に応じて料金の1~3割を負担することになります。介護保険サービスを利用するには、まずはお住まいの市区町村の地域包括支援センターや市役所に申し出て、要介護・要支援認定を受けましょう。申請後に認定調査が行われ、審査の結果、要支援1・2または要介護1~5と認定されると、介護保険サービスの利用が可能になります。

なお、利用できる介護サービスは、ケアマネジャーに作成してもらうケアプランへの記載が必要です。訪問介護を利用したい場合は、ケアプランの作成段階において、どの程度の訪問介護のケアが必要かを伝えておきましょう。

介護保険については、以下のリンク先の記事でも紹介していますので、ぜひ合わせてお読みください。

在宅の要介護者は、訪問介護サービスを利用できます。訪問介護サービスでは、身体介護・生活援助の両サービスを受けることができますが、介護保険を適用する場合には、条件があるため注意が必要です。

訪問介護は「生活援助」と「身体介護」の2種類

訪問介護には「生活援助」と「身体介護」の2種類があります。
生活援助とは、介護の視点をもって行う家事代行サービスのことです。利用者自身や家族によって家事を行うことが困難な場合に、介護スタッフが利用者宅を訪問する形で日常生活の家事を代わりに行います。

身体介護と異なるのは、あくまでも日常生活のサポートが目的であり、利用者の身体には触れない形で実施される点。具体的には、掃除、洗濯、食事の用意などが主なサービス内容です。

そして、身体介護とは、利用者の体に直接触れる介助サービスをいいます。具体的には、食事介助、入浴介助、排せつ介助、清拭、着替えのサポート、体位変換などです。

厚生労働省では、身体介護を以下のように定義しています。

  1. 利用者の身体に直接接触して行う介助サービス(そのために必要となる準備、後かたづけ等の一連の行為を含む)
  2. 利用者のADL・IADL・QOLや意欲の向上のために利用者と共に行う自立支援・重度化防止のためのサービス
  3. その他専門的知識・技術(介護を要する状態となった要因である心身の障害や疾病等に伴って必要となる特段の専門的配慮)をもって行う利用者の日常生活上・社会生活上のためのサービス

引用元:厚生労働省「「訪問介護におけるサービス行為ごとの区分等について」の一部改正について」

介護保険適用の場合の注意点

訪問介護サービスでは、身体介護・生活援助の両方のサービスを受けることができます。ただし、介護保険を適用する場合には、条件がある点には注意が必要です。

介護保険を利用する場合の注意点は、以下の通り。介護保険の利用を検討している場合には覚えておくと良いでしょう。

要介護者本人のために行う行為であること

→介護保険は要介護者のための介護サービスを提供しています。したがって、要介護者の家族など、サービス対象者以外の人に向けたサービスは受けられません。例えば、要介護者の家族のための食事の準備、家族の部屋の掃除は、介護保険の対象外です。

ヘルパーが行わなくても日常生活に支障がない行為は対象外

→介護保険は日常生活をサポートするためのものであり、日常生活を超えた範囲のサービスは対象外です。普段の食事の調理や配膳は生活援助の範囲ですが、例えばお正月や記念日のような特別メニューの調理などは介護保険の対象外となります。

日常的に行われる家事の範囲外は対象外

→要介護者本人の生活支援や身体介護が対象であるため、要介護者本人の日常生活の範囲を出てしまう作業は介護保険対象外です。例えば、ペットの世話、庭の草取りなどは介護保険の範囲で依頼することはできません。

家政婦・お手伝いさんに頼める範囲(生活援助)

家政婦やお手伝いさんに頼める介護の範囲にはどのようなものがあるのでしょうか。
基本的に家政婦・お手伝いさんに依頼できるのは、家事代行の範囲である、生活援助の内容です。具体的には、以下のような家事などが依頼できます。

  • 掃除:ゴミ出し、居室内やトイレの掃除、後かたづけ
  • 洗濯:洗濯、洗濯物の取り入れや収納
  • 食事:調理、配下膳、調理、配膳、後かたづけ
  • ベッドメイク:シーツ、布団カバーなどの交換
  • 衣類の整理:被服の補修、夏物と冬物の入れ替え、ボタンなどの取り付け
  • 買い物・薬の受け取り:買い物代行、薬の受け取り

家政婦やお手伝いさんの利用は介護保険の適用外です。全額自費負担での利用にはなりますが、その分、介護保険では対象外となる家事についても頼めるのは大きなメリット。利用者の家族のための食事の準備やペットの世話なども依頼することができます。

例えば、

  • 働きながら在宅介護をしている場合、日中の留守の時間に家族の食事の支度を頼みたい
  • 別居している高齢の親の日常生活全般をサポートしてほしい
  • 家族がいない間の見守りと家事を依頼したい

など、生活スタイルに合った家事代行や生活サポートを依頼できます。

家政婦・お手伝いさんに頼めない範囲(身体介護)

家政婦やお手伝いさんに頼めない介護の範囲は、身体介護に当たる内容です。
身体介護の具体的な内容には以下のものが挙げられます。

  • 食事介助:調理や摂食・口腔ケア
  • 入浴介助:入浴の準備、ならびに全身・部分浴の補助
  • 排せつ介助:トイレの補助、おむつの脱着・交換、排泄物の処理
  • 清拭:入浴ができない場合などに身体を拭く
  • 着替え介助:着替える際の衣服の脱着など
  • 体位変換、起床・就寝介助:血行障害や床ずれの防止を目的とした寝返りの補助や姿勢の変更
  • 移動・移乗介助:歩行時の支えや車いすの操作
  • 服薬介助:一包化された薬の準備や服用の確認

身体介助が行えるのは、介護系の有資格者や介護スキルを持っているヘルパーです。したがって、一般的な家政婦・お手伝いさんには基本的に身体介護を頼めません。

一方で、契約する事業所に介護系の有資格者やスキル保有者が在籍している場合は、身体介護サービスを頼める場合があります。身体介護も依頼したい場合は、介護スキルがあるスタッフが在籍しているか、身体介護サービスも提供しているかなど、事前に確認してみましょう。

住み込み家政婦・住み込みお手伝いさんに介護を依頼するメリット・デメリット

住み込み家政婦や住み込みお手伝いさんに介護を依頼することには、どのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。

家政婦・住み込みお手伝いさんを雇うメリット

住み込み家政婦・住み込みお手伝いさんは自費サービスのため、介護保険が適用されない部分の家事を頼むことができます。生活援助に当たらない家事代行部分も対応可能。例えば、ペットの世話、家族のための食事の準備、使っていない部屋の掃除なども依頼できます。

また、住み込み家政婦・住み込みお手伝いさんであれば、同じ人が自宅に常駐するため、生活のリズムや好みを理解してもらいやすいでしょう。慣れ親しんだ家政婦・お手伝いさんに、自分や家族、ペットの生活をトータルでサポートしてもらえるのは大きなメリットです。

介護保険を利用して訪問介護サービスを受けることは、もちろん多くのメリットがあります。一方で、自費サービスである住み込み家政婦・住み込みお手伝いさんだからこそ依頼できる仕事もたくさんあります。特に、家族の生活スタイルやニーズに合わせたサービスを、オーダーメイドで頼めるのは大きなメリットと言えるでしょう。

高齢化が進むにつれて、介護のニーズは高まっています。また、介護を必要としながら一人暮らしをしているケース、家族が同居して在宅介護を行っているケース、働きながら介護をしているケースなど、介護や生活スタイルも多様化しています。それぞれのニーズや生活スタイルに合わせた介護や家事代行サービスを利用することで、無理なく生活を送ることができるでしょう。

家政婦・住み込みお手伝いさんを雇うデメリット

家政婦や住み込みお手伝いさんの仕事は、基本的に介護サービスにおける「生活援助」や家事代行がサービス範囲となります。生活援助以外の家事代行も可能ですが、費用が全額自費になる点には注意が必要です。

また、住み込みである分、プライバシー確保の難しさや、スタッフと利用者の相性が合わない場合の対応が必要になるケースもあります。

一方で、身体介護に該当する介護は、専門的な知識・技術・資格が必要となるため、介護保険を利用して受けるサービスと、家政婦・お手伝いさんに頼むサービスを使い分けるのがポイント。事業所によっては身体介護もできる家政婦・お手伝いさんが在籍している場合もありますが、実際には探すのが難しいかもしれません。

保険適用外の自費サービスについては、以下のリンク先の記事でも詳しく解説しています。自費サービスの種類やメリット・デメリットを知って、上手にサービスを活用しましょう。

家政婦やお手伝いさんに身体介護は依頼できるの?

杖で立ち上がろうとする女性を支える介護スタッフの女性

家政婦・お手伝いさんに身体介護は頼めるの?

家政婦やお手伝いさんに身体介護を依頼することは、条件を満たしていれば可能です。身体介護を依頼するうえでのポイントを解説します。

身体介護をするには介護のスキルが必要

介護保険適用の訪問介護サービスにおいて身体介護をするためには、介護系の専門資格が必要です。身体介護に必要な資格としては、介護職員初任者研修、介護福祉士実務者研修、介護福祉士が挙げられます。

ただし、保険適用外サービスであれば、必ずしも有資格者が行う必要はありません。介護のスキルがあるスタッフが在籍している事業所であれば、家政婦やお手伝いさんに身体介護を依頼することもできます。

介護スキルを持つスタッフが在籍する事業所であれば身体介護も可能

介護系の有資格者や介護スキルを有する家政婦・お手伝いさんが在籍しているサービス事業所であれば、通常の生活援助やあらゆる家事に加え、身体介護を受けることも可能です。自費での利用にはなりますが、介護保険外だからこそ、依頼できる範囲が広いのは大きなメリットです。家事代行から介護まで幅広くサービスを提供しているため、介護が必要な利用者の生活をトータルでサポートしてくれる、頼もしい味方となってくれるでしょう。

自費サービスであれば、利用者のニーズに合わせた利用方法が選択できます。住み込みタイプをはじめ、時間制や定期的な利用など、さまざまなスタイルに合ったサポートが受けられるでしょう。

また、介護系の資格やスキルを活かして働きたい方は、介護施設や介護サービス事業所だけでなく、介護にも対応している家政婦・お手伝いさんとして働くのも手段のひとつです。興味がある方は、働き先としても検討してみてはいかがでしょうか。

以下のリンク先の記事では、福祉系の仕事や訪問介護の仕事について詳しく解説しています。介護のスキルを活かして働きたい方は、ぜひあわせてご参照ください。

まとめ

老夫婦へ食事を提供する家事代行サービスの女性

家政婦・住み込みお手伝いさんのサービスを上手に活用しよう

一人暮らしの高齢者をサポート、夫婦共働きで親の介護と家事を両立、介護と育児が同時期に重なった家庭等には、住み込み家政婦・住み込みお手伝いさんの利用が最適と言えるでしょう。

また、住み込み家政婦・住み込みお手伝いさんにも介護を頼むことは可能です。自費サービスだからこそ、介護保険サービスの対象となる生活援助に当たる家事に加え、家族のための家事やペットの世話なども頼むことができるのは大きなメリット。さらに、介護系のスキルを持つスタッフが在籍している場合は、身体介護が可能な場合もあります。介護を含め、利用者やご家族の生活を広く支えてくれる住み込み家政婦・お手伝いさんは、きっと心強いサポーターとなってくれるはずです。家政婦・住み込みお手伝いさんのサービスを上手に活用して、無理なく介護生活を送りましょう。

クラウドケアなら、生活全般をサポートする家事代行だけでなく、身体介護もできるヘルパーが見つかります。

  • 既に家政婦やお手伝いさんを雇っているが、加えて家族の介護を頼みたい
  • 介護保険では対応できない範囲の家事も併せて頼みたい

上記のような場合には、ぜひクラウドケアのサービスをご検討ください。