こんにちは、けあむすび編集部です。
今回はデイサービスを利用するお母さまの「送り出し」をサポートするサービスを探し、介護保険外サービス「Crowd Care(クラウドケア)」を利用する磯崎さんにインタビューを行いました。
介護保険外の自費訪問介護サービスの利用事例として、公的介護保険との使い分けや利用した感想をお聞きしました。
身支度が難しくなった母を支える保険外の自費介護サービス

ーー磯崎さんについて教えてください。
母はもともと要介護2で、当時はある程度自分のこともできていましたが、ここ数年で認知症や体力の低下が進み、今年に入ってからは急速に状態が悪化し、現在は要介護4となっています。今は病院に入院しています。
入院前は、週に1回のデイサービスに通い、週末にショートステイを利用して2泊や3泊を過ごすこともありました。日常的に利用していた公的介護サービスはこの2つのみです。
デイサービスでは体操や交流を楽しみにしている様子があり、ショートステイは家族の負担を和らげるだけでなく、母にとっても安心できる時間になっていたように思います。
私は実家から離れて暮らしており、弟が母と同居していました。
ただ、弟も仕事の都合で昼過ぎまで家に居なかったため、朝の時間に母をどう支えるかが課題でした。
ーー介護保険外の自費訪問介護サービスを利用するまでの経緯を教えてください。
母が週1回デイサービスに行く際、出発前の準備を自分でできなくなったことがきっかけです。
母はデイサービスに5年ほど通っていたため、なるべく同じところに通わせてあげたいと思っていたのですが、次第に着替えや、朝食の支度などに不安を覚えるようになりました。
デイサービスの迎えが来るのが朝の9時ごろなのですが、その時間帯は弟も不在で、私も遠方にいるため、手を貸すことができませんでした。
介護保険内で解決できないかと考え、ケアマネジャーにも相談しましたが、地域や時間の制約、そして同居家族がいることで利用に制限がかかる場合もあり、なかなか希望に合うサービスが見つかりませんでした。
そこで、インターネット検索でヘルパーが来てくれるサービスがないか調べた際に見つけたのが介護保険外サービスでした。
1時間の利用からでもお願いできるクラウドケアを知り、「これなら母を安心して送り出せる」と思い、利用を始めました。

ーークラウドケアではどんなご依頼をされているのですか?
毎週木曜日の朝8時から9時まで、母をデイサービスに送り出す準備をお願いしていました。
ヘルパーさんには家の鍵の場所をお伝えしていたので、朝は鍵を開けて入ってもらい、まず母を起こしてもらうところから始まります。
その後、前夜に弟が用意していた朝食を食べさせてもらい、オムツ交換や着替えを済ませ、必要に応じて布団や衣類の片付けや掃除機がけをしてもらっていました。
限られた1時間の中で、母が安心して外出できるように整えてくださったことは、本当にありがたかったです。
さらに、最初にマッチングしたヘルパーさんが偶然にもご近所に住んでいる方で、徒歩10分もかからない距離だったことは大きな安心につながりました。
朝8時という早い時間帯でも無理なく対応していただけて、「近くにいてくれる」という心強さを身をもって感じました。
その方を毎回指名してお願いしていたのですが、ご自身もご両親の介護を経験されていたため、介護が初めての私にとって多くのアドバイスをくださる存在でもありました。
近所の病院の情報なども教えていただき、単なる介護サービス以上の支えをしてくださったことに心から感謝しています。
ーー公的介護保険サービスと介護保険外の自費訪問介護サービスの使い分けはどのようにされていますか?
公的介護保険では利用できない内容をクラウドケアで利用しています。
ーーケアマネジャーとは何か連携をされていますか?
ケアマネジャーには、クラウドケアのヘルパーさんから届くレポートを毎回共有していました。
レポートは「共有する」を選んでケアマネジャーの連絡先を登録しておくだけで、自動的に送られる仕組みになっていたので、特別な手間はかかりませんでした。
さらに、担当のヘルパーさんから「介護ベッドを導入した方がいい」「介護用の靴を揃えると良い」など、生活に即した具体的な提案をいただきました。
そのアドバイスをケアマネジャーとのやり取りにも活かすことができ、結果的に母の暮らしをより安全で快適に整えることにつながりました。

頼れる伴走者がそばにいてくれるような感覚でした
ーークラウドケアを利用してみていかがでしたか?
特に印象的だったのは、毎回の訪問後に届く丁寧なレポートです。
母の食事の様子や体調の変化、さらには生活の中で気づいたことまで細かく記録されていて、遠方に住む私にとって大きな安心材料になりました。
「母が今日も無事に過ごせた」という報告は、介護を担う家族にとって何よりの支えになります。
また、ヘルパーさんとはクラウドケアのチャット機能を通じて気軽にやり取りができたのも嬉しい点でした。
繰り返しにはなりますが、介護用具や地域の病院情報など、経験に基づいたアドバイスをチャットでしてくれたので、多くの学びがありました。
単なるサービスの枠を超えて、頼れる伴走者がそばにいてくれるような感覚でした。
運営側のシステムもとても使いやすく、インターネット上で予約やキャンセル、支払いまでスムーズに行えました。
割引クーポンを利用する場合でも、特に困ったことはありませんでしたね。
電話や書面ではなくインターネットで利用できることは遠方に暮らす私にとって非常にありがたかったです。
やってほしいことをまるっと頼める利便性
今回は「デイサービスを利用するお母さまの送り出しをサポートしてほしい」という要望を介護保険外の自費訪問介護サービスで叶えた事例をお伝えしました。
公的介護保険には多くのルールがあり、特に同居家族が元気な場合には「できること・できないこと」が複雑でわかりにくくなることがあります。そうしたときに、専門のスキルを持つヘルパーに安心してまるっと任せられるサービスは、ご家族にとって大きな支えになると改めて感じました。
(聞き手:けあむすび編集部 高橋)
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