あなたの知りたい介護が見つかる、つながる

夜間の入浴介助や、歌や会話で寄り添ってくれるヘルパーを探して【介護保険外の自費訪問介護サービス 利用事例15】

こんにちは、けあむすび編集部です。

今回はお父さまの「夜間の入浴介助」や「話し相手」を探して、介護保険外サービス「Crowd Care(クラウドケア)」を利用する澤部さん(仮名)にインタビューを行いました。

介護保険外の自費訪問介護サービスの利用事例として、公的介護保険との使い分けや利用した感想をお聞きしました。

父が転倒し、一人での入浴が不安に。夜間の入浴介助をきっかけに見つけた保険外の自費介護サービス

入浴介助を受ける男性と、男性へルパー

夜間の入浴介助や、歌や会話で寄り添ってくれるヘルパーを探して
【介護保険外の自費訪問介護サービス 利用事例15】

ーー澤部さんについて教えてください。

 

父は要介護2で、3年ほど前から認知症の症状が見られるようになり、病院を受診して診断されました。
今は週3回デイサービスを利用していて、公的介護保険サービスの利用はデイサービスのみです。
最初は週1回から始めたのですが、徐々に回数を増やしました。

母と同居しており、身の回りのことは母がサポートしています。
私と弟は実家から離れて暮らしていて、私が実家から1時間半ほど、弟は1時間ほどの距離に住んでいます。
そのため、日常的にサポートに入ることは難しいのですが、例えば、遠方の病院に行く必要があるときは、私や弟が車を出して父や母と一緒に通院していますね。

 

ーー介護保険外の自費訪問介護サービスを利用するまでの経緯を教えてください。

 

昨年の12月、父が転倒して一人での入浴が難しくなったのがきっかけです。
当時は入浴なしのデイサービスの利用が週2回でしたが、父は夜間に入浴したいということで家で一人で入浴していました。
しかし、転倒をきっかけに家で介助なしで入るのが難しくなってしまいました。
そのため、父の入浴をサポートするため、母や私が入浴介助をしようとしたのですが、とても大変でした…。

ケアマネジャーにも相談しましたが、夜間の入浴に対応できる事業所が見つかりませんでした。
父もこれまでの生活リズムがあるので朝はやい時間の入浴ではなく、夜にお風呂に入ってから寝たいという思いがあり、どうしようかと悩みましたね。
そのとき、以前に父の認知症のことで困っていたときに友人から 「自宅に来てくれる保険外サービスがあるよ」 と教えてもらったことを思い出しました。
教えてもらった業者は実家周辺ではサービスを提供していなかったのですが、検索する中で、クラウドケアを見つけました。
いくつか比較して、料金が手頃で1時間からスポット利用できる点が決め手になりました。

認知症の進みを遅らせるため「歌や話し相手」という依頼もしました

人前で歌う男性

認知症の進みを遅らせるため「歌や話し相手」という依頼も

ーークラウドケアではどんなご依頼をされているのですか?

 

一番最初の利用は入浴介助でした。
父は「入浴介助なんて必要ない」と言っていましたが、来てくださったヘルパーさんが上手に誘導してくれて、無事に入浴できました。
父がヘルパーさんとうまくコミュニケーションをとれるか不安もありましたが、父の好きな野球の話をして盛り上がったりと、普段から高齢の方との会話に慣れているヘルパーさんで助かりました。
また、入浴介助どうしよう...と思い暗くなっていたんですが、クラウドサービスのヘルパーさんが明るく対応してくださったので、気持ちが明るくなりました。 

その後は、外部からの刺激があった方が、認知症の進みを遅らせられると思い、「歌や話し相手」といった用途でも利用しています。
事前に父の好きな歌手をお伝えしていたのですが、実際にその歌を練習してきてくださり、とても驚きました。
父はCDやスマホを使って一緒にYouTubeの体操動画を見ながら軽い運動をしたり、とても楽しそうに過ごしていました。
こういったレクリエーションのような利用も60分から頼めるので利用しやすいですね。

 

ーー公的介護保険サービスと介護保険外の自費訪問介護サービスの使い分けはどのようにされていますか?

 

公的介護保険では利用できない時間での入浴介助や、利用できない内容(歌や話し相手)を、保険外で頼んでいます。

 

ーーケアマネジャーとは何か連携をされていますか?

 

ケアマネジャーにもクラウドケアを利用していることは伝えています。
また、母が地域包括支援センターに伝えた際には「公的サービスでないから危ないのでは」と言われたそうです。
母にはそんなこと言っている場合じゃないと伝え、クラウドケアを利用しました。
きっと地域包括支援センターの方もきちんと調べる前にイメージでお話しされたんだと思います。
公的サービスだけではカバーできない部分があり、困っていたので、保険外の自費訪問介護サービスという選択肢を見つけられたのは良かったです。

 

ーークラウドケアを利用してみていかがでしたか?

 

入浴介助は本当に助かりましたし、歌や話し相手のサポートも良かったです。
父は認知症で怒りっぽいところもありますが、ヘルパーさんが上手に会話をして、穏やかに過ごせていました。
ヘルパーの皆さんもホスピタリティに溢れていて、クラウドケアのチャット機能で、ヘルパーさんから「お父さまの好きな曲を練習してみましたが難しい曲ですね、他のこういう曲なども練習してみますね。」というメッセージをいただいたりして、依頼している時間以外でも、父のことを思って行動いただけるのは純粋に嬉しく、ありがたいなと思いました。

介護保険外サービスは怪しい?誤解をなくすために

澤部さまのインタビューで印象的だったのは、地域包括支援センターの担当者から「保険外サービスは危ないからやめた方がいい」と言われたというエピソードです。
こうした背景には、「どんな風に利用できるのか」「実際に利用している人がいるのか」といった情報が十分に共有されていない現状があるのだと感じました。

介護に関わる方にとって、介護保険外という選択肢があると知るだけで、気持ちが少し軽くなることもあるはずです。

まさにそれこそが、私たちが「けあむすび」を立ち上げた理由のひとつです。
保険外の自費訪問介護サービスに関する情報がまだまだ少ないという課題を解決するために、今後も多くのインタビュー記事を通じて皆さまに情報をお届けしてまいります。

(聞き手:けあむすび編集部 高橋)

前回のインタビュー記事はコチラ▼