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毎回家族の付き添いは難しいため、柔軟な対応が可能な通院付き添いサービスを探して【介護保険外の自費介護サービス 利用事例⑩】

こんにちは、けあむすび編集部です。

今回は「公的介護保険では対応できない通院付き添いサービス」を探し、介護保険外サービス「Crowd Care(クラウドケア)」を利用する水樹さま(仮名)にインタビューを行いました。

毎回家族の付き添いは難しいため、柔軟な対応が可能な通院付き添いサービスを探して

毎回家族の付き添いは難しいため、柔軟な対応が可能な通院付き添いサービスを探して

介護保険外の自費介護サービスの利用事例として、公的介護保険との使い分けや利用した感想をお聞きしました。

前回のインタビュー記事はコチラ▼

公的介護保険と介護保険外の自費介護サービスの違いとは

「公的介護保険のサービス」とは、介護が必要な状態である「65歳以上の方」もしくは「40歳〜64歳までの厚生労働省が指定する特定疾患を持つ方」が利用できるサービスです。
サービス利用にかかる自己負担は1割〜3割(所得に応じて変動)で、残りは介護保険料と国や自治体の公費で賄われています。
そのため、利用できるサービスの種類や時間などは、要支援・要介護度によって厳密にルール化されており、できることとできないことに明確な線引きがあります。

「介護保険外の自費介護サービス」は、国が定める公的介護保険の対象外となる介護サービスです。
介護保険を利用できないため、介護保険外のサービス利用にかかる自己負担は10割(全額)となりますが、介護認定を受けている方も、受けていない方も利用することができます。
利用内容や時間も柔軟で、公的介護保険のサービスでは提供できない要望、例えば、通院の付き添いや趣味などの外出付き添い、長時間の見守りなども、利用者のニーズに合わせてサービスを受けることができます。

 

インタビューに答えてくださった水樹さま(仮名)

インタビューに答えてくださった水樹さま(仮名)

通院する回数が多いため、毎回家族に付き添ってもらうのは難しい...そんなときに見つけた保険外の自費介護サービス

ーー水樹さまについて教えてください。

 

私は、4年前くらいから口腔機能低下症、簡単にお伝えすると、口の機能が衰えてご飯が食べづらかったり、話もしづらいという疾患があります。口の筋力も落ちて痛みもありますね。
口腔機能低下症と分かる前には、うつ病で精神科に通っていました。
数年前までは気分が落ち込んでしまい、なかなか起き上がることすら難しい時期があったのですが、ここ最近は徐々によくなって、杖をついて出かけることもできるようになりました。
あとは、膝関節に痛みがあり整形外科にも通っていますね。主治医の先生がオーラルフレイルのことなど、さまざまな事情を踏まえて診断書を書いてくれて、要介護度は3です。

私生活では首のコルセットや杖、車椅子などが必須です。
なんでかというと口腔機能低下症によって、顎の不随意運動があり、顎にすごい力が入る時があるんです。
そのときは全身にかなり強い力がグッと入ってしまい下手すると転倒しそうになって。さらに、食事をとりづらい関係で貧血気味なので、その点でも転倒防止が必要になってます。

公的介護保険サービスは、訪問看護師さんが週に2回、訪問介護のヘルパーさんが週に1回、訪問入浴が週3回、管理栄養士さんが月に2回来てくれています。前まではリハビリもお願いしていて、今後はデイサービスを利用しようと思っています。訪問介護と訪問入浴、どちらも1回1時間ですね。

訪問介護のヘルパーさんには家の掃除を頼んでいます。今では不随意運動がないときはヘルパーさんと話せたり、一緒に洗濯物を畳んだりもできていますが、1年前くらいまでは精神的に厳しかったのでヘルパーさんは「水樹さま前まではずっと下向いてスマホを見ていたよね、最近はお話もできるようになってよかった」なんて言ってくれています。

保険外の自費介護サービスは通院の付き添いや家事などで利用しています。

 

ーー介護保険外サービスを利用するまでの経緯を教えてください。

 


もともと通院は夫に連れて行ってもらっていたのですが、わたしがかかっている病院が多くて、内科、精神科、口腔外科、整形外科、眼科の通院に毎回付き添いを頼むのも難しいため、どうしようかと思いケアマネジャーさんに相談しました。
ケアマネジャーさんからは同居する家族がいると病院までの同行も公的介護保険サービスで提供するのが難しいと教えてもらい、介護保険外サービスを探しました。

ネットで検索した際にクラウドケアを見つけ「話し相手でも大丈夫」と書いてあったので利用しようと思いました。
一番最初の利用は数年前でしたが、家に一人でいる時間が長くなるときがあって、その時に不安が減ればと思ったのと、わたしが話すのが好きなので、「話し相手」で利用させてもらったことを覚えています。

その後は通院付き添いや家事で利用していますね。

 

自宅で飼う文鳥が癒しの存在

自宅で飼う文鳥が癒しの存在

家族に病院までの送迎だけを頼み、院内を保険外の介護ヘルパーさんに付き添ってもらうこともあります。

ーークラウドケアではどんなご依頼をされているのですか?

 

ヘルパーさんには自宅に来てもらい、一緒に病院に付き添ってもらっています。
病院まではタクシーを利用することもありますし、夫に送迎だけ頼むときもあります。病院の待ち時間をずっと夫に付き添ってもらうのは時間的に難しいので、保険外の自費介護サービスのヘルパーさんに一緒に居てもらえて安心しますね。1回あたり2時間で予約をしています。

クラウドケアのヘルパーさんは普段は指名で利用しています。
彼女とは1年半くらい前からの縁ですけど、文鳥が好きという趣味が一緒で、話していて楽しいですし、いろいろなことに気づいてくれたり、ちょっとした掃除などもぱぱっとやってくれたりと、すごい優秀な方だなと思いますね。
なかなか忙しいとおっしゃっていたので、きっとひっぱりだこなんだと思います。

 


ーー公的介護サービスと介護保険外サービスの使い分けはどのようにされていますか?

 


公的介護保険では提供できない種類のサービスだけ、保険外の自費介護サービスで頼んでいます。

 

ーークラウドケアを利用してみていかがでしたか?

 

指名しているヘルパーさんが忙しいときは、他の方とマッチングするときもありますが、皆さん良い方で助かっていますね。
相性があると思うので一回きりだった方もいますが、気が合うヘルパーさんを見つけられて満足しています。

今後は、もし身体の調子が悪くなって夜間の見守りなどが必要になったら、そういった利用も検討したいなと思っていますね。
看護師さんからはまだそんな状態じゃないなんて言われるのですが、気になっちゃうんですよね。

自宅内は杖をつきながら移動

自宅内は杖をつきながら移動

通院付き添いを院内だけ頼むだけでもビジネスケアラーにとって大きな余裕が生まれる可能性も

今回は、通院付き添いや家事で保険外の自費介護サービスを利用されている事例についてお伝えしました。
水樹さまの、夫に病院までの送迎だけを頼み、院内はクラウドケアのヘルパーに付き添ってもらうという利用方法は、良いやり方だなと思いました。

昨今では多様な働き方が進み、リモートワークやフレックス制で働く方も増えているかと思います。
ビジネスケアラーにとって、送迎だけすることで、なかなか時間の読めない院内の待ち時間がなくなり、その時間を仕事や他の用事にあてられるようになるのは心の余裕につながるかと感じます。
今後もユーザーインタビューを通して、保険外の自費介護サービスの工夫した利用方法もお伝えしていきます。

(聞き手:けあむすび編集部 高橋)

前回のインタビュー記事はコチラ▼