こんにちは、けあむすび編集部です。
今回は、お父さまの在宅介護のために介護保険外の自費訪問介護サービス「Crowd Care(クラウドケア)」を利用する吉川さん(仮名)にインタビューを行いました。
公的介護保険サービスと介護保険外サービスをどのように組み合わせているのか、また実際に利用してみた感想についてお話を伺いました。

(ご希望により、プライバシーに配慮してイラストにしています)
- 仕事と介護を両立するビジネスケアラーとしての生活
- 介護拒否に悩み、介護保険外サービスという選択肢にたどり着く
- 家族の外出を支えた、介護保険外の自費訪問介護サービス
- ビジネスケアラーの在宅介護を支える介護保険外サービス
仕事と介護を両立するビジネスケアラーとしての生活
――吉川さんについて教えてください。
私はIT関係の会社で働いていて、基本的には在宅勤務ができる環境です。
父がアルツハイマー型認知症と診断されてからは、自宅で仕事をしながら介護をする生活になりました。父はいまグループホーム(認知症の方が少人数で共同生活を送る介護施設)に入居しているのですが、入居するまでの約5か月間は、本当に仕事と介護の両立という毎日でしたね。
勤務時間は9時から18時までなんですが、会社には父の状況を伝えていたので、最初の数週間はテレワークを中心に働かせてもらいました。その後は週に1回ほど出社する日もあったのですが「今日は少し様子が心配だな」と思えば在宅勤務へ切り替えられる環境だったので、その点は本当に助けられました。
出社するときは、リビングと父の部屋に見守りカメラを設置して、食事も作り置きをしてから家を出ていました。それでも仕事中は何度もカメラを確認してしまいますし「ちゃんとご飯を食べたかな」「何か困っていないかな」と気になってしまうことは多かったですね。
実はその頃、結婚の準備も進めていた時期でした。仕事をしながら父の介護をして、さらに結婚式の準備も進めるという生活だったので、今振り返ると、本当にいろいろなことが一度に重なっていた時期だったと思います。
父はグループホームに入居したばかりの頃は帰宅願望が強く、家族もどうなることかと心配していたんですが、定期的に面会へ行ったり、一緒に外食をしたりしながら少しずつ新しい生活に慣れていきていますね。
グループホームへ入居するときには、父へ「家をリフォームするから、しばらく仮住まいで過ごそう」と伝えました。認知症の父に「施設へ入る」と伝えると強く拒否されてしまうと思ったので、家族で何度も話し合った末に、そのような伝え方を選んだんです。もちろん迷いもありましたが、父が安心して新しい生活を始められることを優先しました。
介護拒否に悩み、介護保険外サービスという選択肢にたどり着く
――介護保険外の自費訪問介護サービスを利用するまでの経緯を教えてください。
介護保険外の自費訪問介護サービスを利用したのは、父がまだグループホームへ入居する前、在宅介護をしていた頃です。デイサービス(日帰りで食事や入浴、レクリエーションなどを受けられる介護保険サービス)やショートステイ(施設に短期間宿泊しながら介護を受けられる介護保険サービス)を利用したことはありましたが、認知症の影響で利用が難しくなっていました。そこに至るまでには、いろいろな出来事があったんです。
「あれ、少し父の様子がおかしいな」と感じ始めたのは、2〜3年前くらいだったと思います。
最初は、お風呂の沸かし方が分からなくなったり、買い物で同じものを何度も買ってきたりと「年齢のせいかな」と思うような変化ばかりでした。ただ、何度説明しても理解することが難しくなっていて「今までとは違うな」と感じるようになりました。認知症の検査を勧めても父は「俺はまだ大丈夫だから」と受け入れてくれず、そのまま様子を見ることにしていました。
その後、失禁することが増えたことをきっかけに地域包括支援センターへ相談し、病院で検査を受けた結果、アルツハイマー型認知症と診断されました。先生からは「これからはご家族が支えていくことになります」と伝えられ、それが本格的に介護が始まるきっかけになりました。
介護保険を申請し、要介護2の認定を受けてからは、まずデイサービスを利用しました。
父は以前、農作業をしていたので「畑仕事ができるデイサービスなら楽しめるかもしれない」と思って選んだんです。
最初は問題なく通ってくれたんですが、2回目くらいから「もう行きたくない」と言うようになりました。朝から夕方まで過ごす時間が長く感じたようで、だんだん足が遠のいてしまったんですよね。結局、3か月ほどで利用をやめることになりました。
その後はショートステイも利用しました。実はその頃、以前から予定していた海外旅行があって「キャンセルしたほうがいいかな」とも考えたんですが、姉が九州から帰ってきてくれることになり「せっかくだから行ってきたら」と背中を押してくれたんです。
ただ、ショートステイでは父が「帰りたい」という気持ちを強く持ってしまいました。海外にいた私のところへも姉から何度も連絡が入り「どうしても帰りたがっている」と聞いていました。帰国したその足で迎えに行ったんですが「なんでこんなところへ預けたんだ」「帰らない」と言われてしまって。結局、1時間ほど説得して、ようやく家へ連れて帰ることができました。さらに後から施設の方に話を聞くと、他の利用者さんのお部屋へ入ってしまったり、施設内でも落ち着かない様子が続いていたそうで、今後の利用は難しいですと言われてしまったんです。
その頃には、家族だけで在宅介護を続けるのは難しいかもしれないと感じるようになり、姉を中心にグループホーム探しを始めました。見学や相談を重ねた結果、父が入居できそうな施設は見つかったものの、実際に入居できるまでは空きが出るのを待つ必要がありました。その間も父は自宅で生活していたので、家族で介護を続けながら入居の日を待っていました。
そんなタイミングで、姉も私もどうしても家を空けなければならない日がありました。
当時はまだ父が自宅で生活していたので、一人にするわけにはいきません。でも、ショートステイはもう利用できず、家族だけで対応するのも難しい状況でした。
そこで姉が見つけてくれたのが、介護保険外の自費訪問介護サービス「クラウドケア」です。
「自費サービスなら時間や利用内容の制約が少なく、自宅で父を見守ってもらえる。それなら安心してお願いできるかもしれない。」そう考えて、初めて利用することを決めました。

(ご希望により、プライバシーに配慮してイラストにしています)
家族の外出を支えた、介護保険外の自費訪問介護サービス
――クラウドケアではどのようなご依頼をされたのですか?
最初にお願いしたのは、私たち家族が外出する日の父の見守りです。約3時間半利用し、その間に入浴介助をはじめ、夕食づくりや食事の見守り、食後の片付け、トイレへの誘導、自室へ戻るまでの見守りをお願いしました。
父は認知症の影響で、その都度声を掛けてもらう必要がある場面が多かったので、お風呂も「そろそろ入りましょう」とタイミングを見ながら促していただきました。実際には、一度目の声掛けでは「今日は入らない」と断ったそうなんですが、時間を置いて改めて声を掛けてくださったことで、無事に入浴することができたと聞いています。入浴中も背中を洗うお手伝いをしていただくなど、父の様子に合わせて丁寧に対応してくださいました。
夕食もヘルパーさんが準備してくださり、父は用意していただいた食事をきれいに完食したそうです。食後は食器の片付けやトイレへの誘導、自室へ戻るまで見守っていただき、サービス終了まで父が安心して過ごせるようサポートしてくださいました。
父はその日の気分によって行動が変わることもあるので、決められたことをこなすだけではなく、その場の様子を見ながら柔軟に対応していただけたことが、本当にありがたかったですね。家族としても安心してお願いすることができました。
――実際に利用されてみて、いかがでしたか?
担当してくださったのは男性のヘルパーさんだったんですが、とても親切で、本当に安心してお願いすることができました。父も特に警戒する様子はなかったようです。当日は姉の夫が立ち会ってくれていたんですが「問題なく過ごせたよ」と聞いて、家族みんながほっとしました。
介護をしていると、「数時間だけでも家を空けたい」「家族との予定を大切にしたい」と思うことがあります。でも、その数時間をつくることが意外と難しいんですよね。
介護保険サービスでは対応できない時間帯や事情でも、自費の訪問介護という選択肢があったことで、安心して外出することができました。
今回利用してみて「こういう大切な場面でも安心してお願いできるんだ」と実感できたことは、私たち家族にとって大きな安心につながりました。グループホームへ入居するまでにどうしても必要になった介護を保険外サービスが支えてくれたと感じています。
実は今年9月には、私自身の結婚式を予定しています。父にもぜひ参加してもらいたいと思っているので、その日もクラウドケアへ付き添いをお願いする予定です。介護が必要になったからといって、大切な家族の節目を諦めるのではなく、必要なサポートを受けながら、一緒に思い出をつくれたらいいなと思っています。

(ご希望により、プライバシーに配慮してイラストにしています)
ビジネスケアラーの在宅介護を支える介護保険外サービス
吉川さんのお話からは、仕事や結婚といった人生の大切なライフイベントと介護が重なり、ご家族がさまざまな葛藤を抱えながら日々を過ごされていたことが伝わってきました。
介護保険サービスだけでは対応が難しい場面でも、介護保険外サービスを組み合わせることで、ご本人が住み慣れた自宅で安心して過ごせるだけでなく、ご家族も安心して仕事や大切な予定に向き合える時間をつくることができる、と改めて実感しました。
このインタビューが、介護と仕事の両立に悩むビジネスケアラーや、そのご家族にとって、新たな気づきや安心につながれば幸いです。
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