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自分を守るためにも、「毎日1時間だけ」母の生活をサポートしてくれるヘルパーを探して【介護保険外の自費訪問介護サービス 利用事例16】

こんにちは、けあむすび編集部です。

今回はお母さまの生活支援を「1時間だけ頼める」サービスを探して、介護保険外サービス「Crowd Care(クラウドケア)」を利用する山口さん(仮名)にインタビューを行いました。

介護保険外の自費訪問介護サービスの利用事例として、公的介護保険との使い分けや利用した感想をお聞きしました。

母が認知症に。日々できなくなることが増え、自身がケアで追い込まれていく中、助けを求めた保険外の自費介護サービス

老人と女性介護ヘルパー

自分を守るためにも、「毎日1時間だけ」母の生活をサポートしてくれるヘルパーを探して
【介護保険外の自費訪問介護サービス 利用事例16】

ーー山口さんについて教えてください。

 

私は主人と二人暮らしで、同じマンションの別の階に母が一人で住んでいます。
母は要介護1で認知症があります。
3年ほど前からキッチンで火の扱いに不安を覚えることが出てきて、もしかしたら認知症かもしれない、と思うようなことが増えてきました。
当時は、要介護認定の結果は要支援1で公的介護保険内のサービスはほとんど使えない状況。
さらに自宅には、息子も一緒に住んでいたため、自宅の家事に加え、母のサポートととても忙しい日々でした。
その後、一年半くらい前に、母が圧迫骨折をして入院することがありました。認知症が進んでいたこともあり、先生に状況を伝えてやっと要介護1の認定がおり、今も要介護1のままです。

要介護1になってからは公的介護サービスも利用できるようになりました。
具体的には、訪問介護は毎日10時半〜11時半の1時間来ていただいており、食事の支度や掃除、洗濯をしてもらっています。
あとは週に1回訪問看護に来ていただいていて、その時に入浴もお願いしています。これで利用できる単位は使い切っていると思います。
それに加え、自費介護として、デイサービス、自費の訪問介護サービスであるクラウドケアを利用しています。

 

ーー介護保険外の自費訪問介護サービスを利用するまでの経緯を教えてください。

 

最初の頃は、私が全てやればいいと思っていたんです。
でも、母がどんどんできないことが増えるのに合わせて私の生活もチューニングしていかなればならず、私自身がどんどん追い詰められていきました。
昼も夜も家事と母のケアをしていると、お友達に会う時間も一切なくなり、「このままでは自分がおかしくなる」と感じました。

そのときに自費でも良いから何かサービスがないか探そうと思いました。
私自身が手一杯で調べられず、姉にお願いして探してもらったところ、「1時間でも来てくれるサービスがあるよ」と教えてもらい、クラウドケアに辿り着きました。
担当するケアマネジャーにも相談しましたが、1時間から来てくれるような保険外サービスがあることは知らないようでした。

デイサービスの利用は月に3回で、朝から15時半くらいまでレクリエーションをしたりご飯やおやつを食べたりして帰宅しています。
公的介護保険の単位は使い切っているので自費での利用となりますが、家の中でずっと過ごすのは認知症の進行を早めてしまうかなと思い、利用しています。

「1時間だけ頼める」のが嬉しく、私の心の余裕につながっています。

洗濯物をする女性介護へルパー

一時間から頼める介護保険外サービス

ーークラウドケアではどんなご依頼をされているのですか?

 

夕食のサポートを中心にほぼ毎日1時間お願いしています。
具体的には、私の家に届くシニア向け宅食サービスのお弁当を、母のところまで運んでもらって配膳していただいています。また食事中の見守りや話し相手をお願いしています。
時間が余るようなら、掃除機がけやトイレ掃除・洗濯など、その日にお願いしたい家事を1つ頼んだり、簡単な体操やマンション内での散歩もお願いしています。
洗濯機のゴミ取りや加湿器のフィルター清掃、排水溝の掃除などは、公的介護保険では「大がかりな掃除」とされて頼めないのですが、保険外サービスのヘルパーさんなら頼めるのでお願いしています。

ほぼ毎日1時間依頼すると定期利用になるので、1時間あたり2,750円と交通費880円で、月の利用額はだいたい10万円くらいですね。

皆さん、1時間という短い時間の中でお願いした事をやれる限りやってくださるので、とても満足しております。

 

ーー公的介護保険サービスと介護保険外の自費介護サービスの使い分けはどのようにされていますか?

 

公的介護保険サービスに頼りつつ、単位の関係で、自費でお願いするしかないサポートを自費介護サービスでお願いしていますね。

 

ーーケアマネジャーとは何か連携をされていますか?

 

ケアマネジャーにもクラウドケアを利用していることは伝えています。

 

ーークラウドケアを利用してみていかがでしたか?

 

率直に1時間だけサポートにきてくださることに感謝しています。
他のサービスだと最低でも2時間から、というケースがほとんどで、2時間となるとその分費用もかさみますし、頼みたいこともそんなにないんですよね。
そうしたときに、ちょっと頼みたいことを短時間でやってくれるサービスがあることで、私にも余裕が生まれて、母へのイライラが少なくなったり、「娘として私がやらなくちゃ」と思いすぎて追い込まれることもなくなりました。

ただ、マッチング形式なので、「必ず来てもらえるとは限らない」という不安はあります。
年末年始やお盆は特に人が見つかりにくく、事務局の方と相談しながら、交通費割増をかけるなどして、ヘルパーを探したこともありました。
見つからないときにも事務局がサポートしてくれるのは良かったです。
今は懇意にしてくださるヘルパーさんは週に4回ほど来ていただいているので、とても心強い存在です。
あと、自費サービスを利用するようになってからは何より、母の生活の質が明らかに良くなりました。
デイサービスでの時間に加え、クラウドケアのヘルパーさんが歩行練習や体操、会話の時間など、私一人では十分に取れなかったことを補ってくれているので、助かっています。

「1時間だけ、料理も掃除も頼める」保険外サービスによるレスパイトケア

山口さんは、「自分がつぶれてしまう」と感じながらも懸命にお母様を支えてきました。
自費の介護サービスという頼れる外部を得たことで、ご自身の生活や心の余裕が戻り、お母様のケアの質も高まったことが印象的でした。

クラウドケアは1時間だけの利用が可能で、ヘルパーも「料理だけ」「掃除だけ」とは違い「料理も掃除もその他気になったちょっとしたこと」も頼めるサービスです。
こうした使い勝手の良さが、ケアをする方の余裕に直結していると知れて嬉しく感じました。
介護を担う家族が一時的に休息を取れるような取り組みをレスパイトケアと言います。

▼レスパイトケアや介護疲れに関する記事はこちら

普段の家事やお仕事などと並行して介護をされている方も多いと思います。
自費介護サービスがレスパイトケアになり、家族に休息をもたらす、今回のインタビュー記事のような使い方を、いま追い込まれていると感じる方へ届けていきたい思いました。