前回までは、地域包括ケアシステムや、介護保険外サービスの概要を解説しました。
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最終回となる今回は、介護保険外サービスの具体的な事例について、学んでいきます。
介護保険外サービスの提供主体とは?
前回の振り返りとなりますが、介護保険外サービスは、さまざまなサービス提供主体がいます。
そして、それぞれ利用方法や費用が異なります。
以下は、介護保険外サービスを提供している一例です。
- 市区町村
- 介護保険サービス事業者
- NPOや住民ボランティア
- 社会福祉協議会
- シルバー人材センター
- 民間企業
今回は、それぞれサービス提供主体ごとの、サービス内容をご説明します。
市区町村独自のサービス
(主に一人暮らしの高齢者・高齢者のみの世帯が対象)
各市区町村によって提供サービスや費用は様々です。
利用する場合には、市区町村か地域包括支援センターに問い合わせましょう。
介護保険サービス事業者の介護保険外サービス
介護保険内のサービスを提供している事業者がオプションとして介護保険外サービスを行っている場合があります。
利用する場合にはケアマネジャーに相談してみましょう。
社会福祉協議会・シルバー人材センターのサービス
社会福祉協議会や、シルバー人材センターは、福祉サービス・有償ボランティア事業等を行っています。
サービス内容を知りたいときは、各市区町村のホームページや地域包括支援センターで確認してみましょう。
以下は、提供サービスの一例です。
社会福祉協議会のサービス
買い物、掃除、外出付き添い、電球の取り換え、エアコンフィルターの取りつけ取り外し、趣味の相手など
シルバー人材センターのサービス
家庭内の掃除、食事の支度、洗濯、買い物、育児支援、草むしり、襖・障子の張替え、住まいの修理など
民間企業の介護保険外サービス
費用は少しかかりますが、広範囲のサービスを受ける事が可能です。また、基本的にはどなたでも利用可能です。
サービスを探す方法としては、口コミやインターネット検索、ケアマネジャーに相談するなどがよいでしょう。
以下は、提供サービスの一例です。
介護サービス(身体介護、生活援助)
介護保険サービスでは提供できない身体介護、通院介助、病院や介護施設等からの一時帰宅時の世話、冠婚葬祭や趣味の外出付き添いなど
認知症の見守り、入院中の介護、冠婚葬祭や趣味のための外出見守りなど
介護保険内では補えない部分の掃除、特別な日の手間をかけた料理など
家事代行サービス
家事全般、家族の分の家事支援、片付け、必需品の買い物など
配食サービス
食品事業者などが行う、食事を自宅まで配達してくれるサービス
移送サービス
介護タクシー・福祉タクシーなどを利用し、通院・買い物など、高齢者や障がい者の方を自宅から目的地まで送り届けるサービス
介護保険外サービスの利用の流れ
次に、介護保険外サービスの利用の流れを説明します。
- 介護保険外サービス提供者を探す
⇒前述のとおり、サービス提供主体によって、各市区町村や地域包括支援センターへ問い合わせをしたり、インターネットで探す、ケアマネジャーへ相談する、などが良いでしょう。 - どのようなサービスを受けたいのか相談する
- サービス内容や料金に納得する
- 必要に応じて契約・登録する
- サービス利用
介護保険外サービスを選ぶポイント
繰り返しになりますが、介護保険外サービスは、さまざまなサービス提供主体がいます。そして、それぞれ利用方法や費用が異なります。
どのように選べばよいか? 以下、3つがポイントです。
- 料金体系が明確で適正価格か
- 口コミや評判はどうか
- 損害保険加入など安心安全の取り組みがあるか
最後に
いかがでしたでしょうか。介護保険と、介護保険外サービスを上手に組み合わせて、介護の負担を軽減することができます。
現在、介護保険サービスでお困りごとがある方は、ぜひとも、介護保険外サービスの検討をしてみてはいかがでしょうか。その際は、ご自身にあった利用方法や、費用のサービスを検討するようにしましょう。
今後、けあむすびでは、介護保険外サービスの具体的な利用事例などの、インタビュー記事も予定しています。
例えば、通院付き添いをはじめ、ライブや映画館への付き添いなど、介護保険外サービスだからこそ、余暇を楽しんでいただくこともできます。
ぜひ、お楽しみに!
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